本年’23年卒 長森好美さんとのインタビュー

長森好美さんとのインタビュー   2023年11月8日  Interviewer:細川幸治

【インタビュー前記】

長森さんは2023年の3月に卒業され、関西外大ESS在籍中はスピーチセクションのリーダーを歴任され、昨年一年間オレゴン州にあるポートランド州立大学へ留学されておられました。

留学中の夏休みを利用してLAで米国EFEL会の有志と会われ、その後コネチカット州の私の自宅に一週間程滞在され、その間、ニューヨーク観光や友達と会われたりされておられました。非常に朗らかで明るく活動的な方ですので、多分就職は難なく目指す所への就職ができるだろうなと思っていたのですが、希望する大手の化粧品会社にこの春から就職して働き始められています。今回のインタビューでは、長森さんに関西外大に入学するまでと在学中、そして卒業後の現在の様子をインタビューでお聞きかせ頂きました。

◆英語に興味を持ち始めたのはいつ頃からですか?

特に興味を強く持ったのは中学の時で、勉強すればするほど成績が上がっていったので面白くなりはまっていきました。

◆きっかけはあったのですか?

母がNGOに参加していて英語をある程度話していたので、それがきっかけだったのかもしれません。

◆中学高校は?

吹奏楽部に入ってクラリネットをずっとやっていました。

◆関西外大に進学した背景は?

関西外大を元々志向していたわけではなく、他大学を考えていたのですが、両親が教えてくれて、自宅から近いのと国際的な大学だったのと、留学を考えていたので留学プログラムが充実していたのも理由です。それに英語だけの入学試験だったのも魅力でした。

◆留学を入学時には考えていたのですね。

はい、留学へは行ってみたいと思っていました。

◆海外も留学以前に行っていたのですか?

韓国ヘは家族でよく行っていました。その以外はそれにはあまり行っていませんが、留学の前にインドに行きました。でもアメリカは留学が初めてでした。

◆ESSへ入られた経緯を?

新入生の歓迎イベントの際に、ESSのブースに行き、その際に、これしかない!と直感的に感じました。大学時代は英語を上達させることに注力したいと考えていたので、スピーチコンテストやドラマなどで英語に触れる機会のあるESSはとても魅力的でした。

◆ESSに入る新入生が少ない現状で新入生に対するアピールは?

ESSに入ってなければ今のネットワークはなかったです。ネットワークが拡がるし英語力も伸びるという事ですかね。英語力を伸ばし大学生活を充実させたいと考えてる新入生には本当にお勧めです!

◆留学について、振り返ってみて印象に残っていることは?

やはり、アメリカに行って最も良かったと感じることは、多様なバックグラウンドを持つ人々がいることでした。色々な国出身の人と実際に話し、それぞれの価値観を知れたことは、自分にとって財産になっています。

英語でいうと、現地の人は思っていたよりもずっと話すスピードが早いなとびっくりしたことを覚えています。最初の頃は、英語力が現地の人のスピードについていく事が困難でした。渡米して最初の頃に銀行口座を開きに行ったのですが、その時はすごく早口で何を言っているかわからなかったです。

◆それが、3ヶ月で慣れてきました?

3ヶ月のスパンで自分の英語力がついてきているというのを実感しました。最後の秋学期はある程度勉強すれば、殆ど合格点が取れていました。

◆将来の留学を目指している人にアドバイスは?

怖がらない事だとおもいます。最初は、自分に足かせをはめて、きちんと喋らなければバカにされると思い、しゃべる事に躊躇していたのですが、そんなことを恐れるより怖がらず話すことだと思います。いろいろな癖をもって英語をしゃべっている方がいるので、恐れずにしゃべる事だと思います。

◆リスニングはどうですか?

ポッドキャストなどを日ごろから聞いたり、ネットフリックスでドラマを英語字幕で見ることはリスニングに役立ったと感じます。毎日継続することが何よりも大切だなと思うので、楽しみながらできる自分に合った方法を見つけるといいと思います。

◆長森さんの発音が非常にいいのですが、どのようにして上達したのですか?

ESSでスピーチセクションにいたことが大きく影響したと思います。ドラマとの合同セッションで発音練習をしてました。スピーチセクションのリーダーをしていた時は、テキストがあって、そのテキストをまねて毎回発音練習をしてました。メンバーには結構嫌がられてましたけど。(笑)

◆長森さんの発音で気が付いたのは、日本人は日本語のイントネーションでしゃべる方がおおいのですが、長森さんは英語のリズムをきちんと身に着けて喋っているので、それは、どういう風に身に着けたのですか?

ネイティブの英語を真似するという事を意識していたのだと思います。リズム感とか、イントネーションとかをそっくりそのまま真似してます。けっこう周りの環境によってすぐに方言とかも変えられるので、もともと得意ではあったかもしれません。今は関東に住んでいるのですが、周りには大阪弁ぜんぜん出ないね、と言われるほど関東弁で自然に話せているのだと思います。

◆環境適応能力が高いのですね。海外生活で友達とか日常生活で驚いたことありましたか?

友達間では結構、思ったことをそのままいう人が多いという印象でした。その分、本音と建前など無しの本当の意味での友達がたくさんできたと思います。

◆そうすると、逆カルチャーショック(Counter culture shock)がありましたか?

そうですね、今でもありますね。遠回しにいう事があって、帰ってきたときは、そういう言い方は合わないというか、やりづらいなあと思う事がありました。その場ではっきりという方が自分には合っています。

◆留学している学生あるいは、留学しようとしている学生にアドバイスはありますか?

留学している人にはいろんな場所に行って自分の眼で見て欲しい。それと、日本人同士で集まらないで現地の人たちと知り合ってほしいです。就職活動の時期などを考慮して留学を諦める人も周りにはいましたが、あまり就職の事を心配せずに留学する夢をかなえて欲しいです。

◆就職については、何故その業種を選んだのですか?

元々美容とか、化粧に興味があり、友達にも化粧してあげるのが好きでした。留学中は出来るだけ留学に集中したかったので、春学期終了後の夏休みに本格的に就職の準備をし始めました。元々、化粧品業界をめざしていたので、化粧品会社の中で大手でいろいろな美容事業を行っている現在働いている会社を選びました。

◆化粧品業界を目指して、実際、化粧品会社に勤めて思っていた部分と実際入った後にギャップはありましたか?

ギャップというよりは元々わかっていたことではあったのですが、現在は販売の仕事をしており立ち仕事なので体力的にしんどいな、と感じることはあります。あとは、東京の人は冷たいな、と最初は感じてました。銀座だからっていうのもあると思います。ですが、直接お客様と関わるなかで実際のニーズ、また本社が行っているプロモーションやマーケティングに対する実際の反応なども直接肌で感じることができるので、化粧品の知識やメイク技術もついたのでこの業界でのスタートとしてよかったと思います。

◆長森さんは、対顧客に対する適応がいいとおもうのですが、顧客に対しては問題ないんじゃないですか?

そうですね、顧客対応はもともと人とコミュニケーションを取ることが好きなので得意ではあります。

◆大学の経験が現在、役に立っていると思う事はありますか?

英語という面では、現在銀座三越に勤めており、立地から外国人のお客様が多いので英語はほとんど毎日使用してます。他のスタッフはほとんど話せないので、複雑な会話は任されることがよくあります。また、美容に関する英語や製品説明の英語は入社してすぐに自分で勉強し覚えました。

◆在学中にこれをしておけばよかったと思う事はありますか?

運転免許を取っておけばよかったなと思います。留学した時に練習しておけばよかったなと思う事があります。東京ではほとんど車を使う機会がないので不便は感じていませんが、やっぱり免許を取る時間がなかなか取れないので、時間のある学生時代に取ることをお勧めします!

◆今後の自分自身の将来の展望はどうですか?

将来は、化粧品メーカーで企画やマーケティングをしたいと考えてます。その為に、より化粧品業界で経験を積んで、勉強していきたいです。また、ビジネススクールに行くことも目標の一つなので、そのための勉強もしたいな、と思っています。

◆アメリカも一つの可能性として考えて見られるのも良いと思いますが、経済的に難しいですよね。先輩に対して要望はありますか?

そうですね、今は特に物価が高いので。先輩方にはこれからもいろいろな相談に乗って欲しいな、と思います。

◆ESSの先輩へのメッセージありますか?

EFELの先輩には非常にお世話になってます。スピーチコンテストの支援もして頂いたし、アメリカへ留学している時もお世話になったので非常に感謝しています。

【インタビュー後記】

長森さんとは昨年の夏に我が家に来て頂いた折にゆっくりとお話しする機会があり、その後ポートランド州立大学のプログラムを昨年末に終了され、この春に卒業されてから久しぶりにビデオで話せる機会だったのですが、社会人になられて自分自身の意見を他人の気持ちを考えながらよりよく意思表現がうまくできるようになったなという印象を持ちました。元々快活な性格のようにお見受けしていたのですが、言葉の受け応えに非常に爽やかな印象を持ちました、また職場の影響もあるのでしょうが、周囲の人に対する気遣いとか配慮も含めて色々な面で気配りができていらっしゃるなと思いました。先輩として非常に誇りに思います。これからも同窓生をEFEL会に紹介して頂き、また時々、近況をお伺いできればと願っております。