(OB近況) 仙台謙三(1989年卒)『思いを形に、一人のために、能美市のために』

1989年卒業の仙台謙三です。(学ディス/第20代部長)
故郷である石川県能美市(“のみし”)にて、市議会議員をさせて頂いており、現在、3期目となります。
  
仙台謙三                        ESS時代講演会にお招きした「百万人の英語」講師
                           J.B. Harris先生と(1987年6月17日)

昨年10月10日は、私にとって3度目の選挙戦投票日となりました。今回は、定数が18名から2名減の16名となり、そこに元県議会議員・元県庁職員・元大手企業役員などの有力新人など18名が立候補。議長経験者が落選の憂き目に遭うなどの大激戦となりました。

私は、前々回、前回と、順に順位と得票数を上げる事ができ、第2位(1,773票)で当選をさせて頂く事ができました。ご支援を頂いた方々への御礼は仕事でお返しをさせて頂くべく、日々、奮闘しております。
 
公明党石川県本部懇話会にて候補者としてご紹介を                              選挙戦での該当演説
頂く。(2021年7月19日左から二人目です)                           (2021年10月)

それでは、何故、私が市議会議員に立候補したのか。それまでの私は、議員や政治家になるなど考えた事もなく、ある日、地元の政党関係の方から、次の市議会議員選挙に党公認候補として立候補しないかとのお話を頂いた事がきっかけでした。

当時、私は大手建機メーカーの契約社員として勤務。英語の通訳翻訳担当として、主にQC大会関係の業務を中心に働かせて頂いてました。雇用契約は更新ありの6カ月間。2回更新すると、正社員登用の要件に当てはまるとの事で、正社員を目指して日々の業務に邁進していた頃でもありました。

お話を頂いた当初は、迷いに迷いましたが、様々な理由があったにせよ、私を次の候補として選び、お話を持って来て頂いた事に意気を感じ、また一度しかない人生において、議員という仕事に巡り合う事もそうある事でもなく、心新たに、生まれ育った地域に恩返しをさせて頂き、能美市民や縁する人達の為に、能美市発展の為に、全力を尽くそうと決意し、お話を受けさせて頂いた次第です。
   
街頭演説(自撮りです)          山口なつお公明党代表と               地元福島町の初総会での
(2022年2月)                              (2021年7月19日)                新年のご挨拶(2021年1月)

さて、市議会議員など自治体議会議員は、任期が4年。改選後(選挙後)初めての議会は組織議会となり、議長、副議長、常任委員会などの職責や組織を決定していきます。私は、この度、議会運営委員会の副委員長、総務産業常任委員会では委員長(任期は2年)を拝命させて頂きました。

市議会議員としての仕事は、議会活動や政党人としての政治活動、市民の皆様からのご相談事への対応など多岐に渡ります。
議会では、年4回開催される議会定例会や毎月開催の定例委員会における所管分野の議案・予算案の審議、報告事項に対する質疑などが行われ、私は総務産業委員会の長として円滑な議事進行に努めています。また、毎年、所管事務調査として、年間テーマを定めて、行政や専門家からのレクチャー、先進自治体への視察、議員間での協議などを経て毎年の9月議会に提言・提案として、報告を行っています。

党派・会派の異なる議員さん方の意見の集約や、妥協案や折衷案の合意に向けた話し合いなど、苦心する事もしばしばですが、市民から負託された議員として、結句は市民のために最善の方向性を探り出していく事を念頭に取組んでいます。

さて、選挙の度に、事あるごとに問われる「実績」について、少し述べたいと思います。実績は狙って達成できるものではなく、市民からのご相談ご要望や日常の活動における学び、粘り強い対話や交渉の積み重ねが結実したものと言えるかと思います。また、タイミング良く、ジグソーパズルのピースがピッタリ「はまる」ケースもなくはないですが、本当にごく稀です。大部分は、特に国の制度が絡むと、ご要望にお応えする事が難しく、時にはお叱りを受ける事もしばしばではありますが、、、。

現在、2022年度(令和4年度)の当初予算案の審議を目前に控えています。その予算案には、以前、私が議会などで取り上げ提案させて頂いた事柄が、何点か盛り込まれる事となりましたので、ご紹介します。(なお、本書執筆段階では審議前の予算案であり、正式には3月23日の本会議での採決をもって承認、来年度からの施策展開となります。)

  • 一般市民が、自身が発見した道路や公共施設の損傷個所を写真等で、専用サイトへ送信。送信されたデータは地図情報と共に公開し、損傷の度合いや他箇所への被害拡大の恐れの有無などを勘案しながら、修繕の対応と進捗状況、結果報告を同サイトで公開・共有する。
  • がん患者等へ、医療用ウィッグや補正パッド等への助成を行う。
  • 電気自動車を購入し公用車へ導入する。充電ステーションを設置し、市民も利用できるようにする。
  • STEAM教育を推進する。

 

また、政党人としての活動では、現在、公明党石川県本部の能美支部長、同青年局長を務めさせて頂いてます。55才で「青年」というのもお恥ずかしい限りですが、ともあれ、折に触れ、若者や若年層と意見交換(雑談)をさせて頂きながらご意見や提案等を伺い、集約した要点を、能美市の担当部課長に現状改善に向けての要望を行っています。また、党所属の県・市町議会議員と情報共有や意見交換を行い、必要に応じて国会議員とも連携し、一つ一つの小さな声が形になる様、日頃より若者の問題意識にアンテナを立てながら、活動を行っています。

     
公明党石川県本部議員団より谷本石川県知事へ                         党能美支部長として井手能美市長へ
予算要望(2021年12月) 後列左から二人目                           予算要望(2021年12月)

昨今のコロナ禍による被害は、経済活動だけでなく、将来への不安や閉塞感を生み出し、青年層だけでなく、中高年や高齢者の方々などにも影響を拡大しています。家庭経済においては、特に国民年金受給者の方々(私の様な議員もこちらに当てはまる訳ですが)から寄せられる声で圧倒的に多い声が、老後の不安であり、将来の不安についてです。これらの話を聞くにつれ、「幸福の増税論」の著者であり慶応義塾大学経済学部教授を務めている井手英策先生の提唱する「ベーシックサービス」について、今後、さらに議論を深めて行く必要があると感じています。
(ベーシックサービスは、ベーシックインカムとは異なるものです。)

「ベーシックサービス」については、異なるご意見等がある事も承知をしていますが、漠然とした、また明確な不安要因が少しでもあれば、しっかりと検証し、議論し、改善する事が重要であります。お一人お一人が、充実した最低限度の生活レベル維持する事が国民年金等の社会保障だけでは難しいのであれば、上乗せの制度として拡充すべきであるのか、税の負担と公平性とも合わせてどの様な社会保障制度が時代にニーズに応えるものか考えていかなければならないでしょう。

 

折しも、今月13日には、28年ぶりに新しい石川知事が誕生します。新たな知事による県政の舵取りは、能美市にも当然影響を及ぼすものですが、基礎自治体の議員として、国や県の施策の動向も注視をしながらも、人と会い、話を聞く事を大切にしながら、能美市で暮らし、働き、学んでいる方々の生活満足度の向上、能美市の発展の為に尽力して参ります。

以上