(OB近況)細川幸治(1983年卒) ~ いつまでもさらなる夢を追い続けるキミへ

大学の4年間と卒業時の夢
大学を卒業しようとしてるキミ。思えば大学生活の4年間色々あったようでなかったようで、短かった4年間だったよね。ESSの活動にのめり込んだあげく、授業への出席不足という理由で海外留学に惜しくも落選し、その時に絶対にアメリカへ行くんだと夢を抱いていたキミ。この手紙はキミに対する今後への応援歌であって、同時にこれを読んで下さる方々へのキミの卒業後の軌跡をちょっとでも知って頂ければと思い、筆を執った訳です(実際はキーボードを叩いたのですが。。。)

(志賀高原での夏合宿の際のESSリーダーの記念写真。向かって右端でクラブ旗を持っているのが私です。1981年)

大学を卒業するキミには今後がどんな人生になるかまだ絵を描けないでいたよね。大学を卒業し英語教師としての道を歩んでいこうとしてるキミに30年以上もアメリカで生活をしてみたら?なんて言ったら、キミは何を夢みたいなこと言ってるんだと笑い飛ばすだろうねえ。

就職はしたものの
憧れの教職の仕事に就いて一安心してるキミ。この道を進んで行こうと決めてるキミ。一旦、歩き始めてみて気づくと思うよ、この道を進んで行って10年、20年、30年経った自分を頭に描いてみてごらん。その将来のキミは本当にキミがそうなりたいと思ってた自分なのかどうなのか? そうだ、キミなら「俺はこんなに平坦で平凡な道を歩いていきたくない」って思って、大学時代に憧れてたアメリカのビジネススクールに留学してみる事だよね。それが夢だったじゃないか?

 ビジネススクール卒業後は?
さあ、ビジネススクールを終えたらどうするの?まさか、全く知らない金融業界へ飛び込むなんて無謀な事、考えないよね?経験も知識もないじゃないの? 待て待て、その為にビジネススクールで学ぼうとしたんじゃないか?また夢の夢を追いかけてみたら?

憧れのニューヨークの摩天楼
アメリカを代表する金融機関、Bank of America, JPMorgan で働く?って聞いたら?。。。そうかそうだったよね、大学4年間英語一筋でやってきたキミには、そんな金融機関にはとんと縁がないと思ってたよね、でもいつも未知の世界に挑戦したいって言うのはキミの夢じゃなかったっけ。。。
いつでも、夢のまた夢を追い続けて行ってたじゃないか?天邪鬼のキミの事だから、自分に出来ない事、自分が知らない未知の分野、もっとワクワクする世界へ進んで行くんだろうね。グッドラック!

社会人として
憧れのアメリカでしかもシカゴ、ニューヨークの金融機関で働くようになるキミ。キミはこれから社会人としての人生のスタート地点に立ってるんだ。はっきりと言おう。いかなる時も何があっても自分を信じて、自分の頭に描いた夢を現実にするために自分の持てる能力を遺憾なく発揮する事が大切なんだよ。自分の人生を、自分の価値観、感性を信じて力一杯生き切る事なんだ。

働いていく中で
これから生きていく長い人生で、人生はキミに幾多の困難や難問や苦労を投げかけてくるだろう。様々な人との出会いや別れ、仲間と思ってた人からの裏切りや、仕事上の失敗も成功も幾多と経験していくだろう。時には絶望に打ちひしがれ、悲しみと苦しみの悲壮感でどん底に叩き落され、あがき踠く時もあるかも知れない。でもそのどん底から這い上がってきた時にその経験が、自分自身に対する自信に繋がるんだよ。それが生きていくって事じゃないかな?
でも、たとえどんな困難が待ち受けていようと明日(文字通り明るい日)という日は必ずやってくるから。自分に正直に生きていく性分のキミだから、時々、権威に唯々諾々と従う事ができない時があるから、少々の衝突は避けられないだろうね。

組織にはそぐわなかったキミ
時にはキミの性分が原因で職を失う事になる事もあるんだよ。自分が信じている顧客との信頼を組織の中で貫こうとすると、時には官僚的組織とぶつかることもあるさ。でも子供を4人も抱えるキミになるんだから、もう少し分別のある言動をする様に、って言っても自分の信じた道を進みたいキミには馬耳東風なんだろうねえ。

銀行業を失業?
そんな事が原因で失業して失望の中にあっても見方を変えれば案外希望の光を見つけられるものさ。人間、万事塞翁が馬って言葉もある。
考え方を変えれば願ってもない機会かも知れないよ。だって自分が今までできなかった事ができる格好の機会じゃないか? 自分に問いかけてみるいい機会かもしれないよ。「もし労働の対価としての賃金をもらわないとしたら、何をしたいんだい?」って。

昔からの夢
例えば昔から憧れてたドラマ、演技等の世界で自分を試してみるのもいいんじゃないか? ESSのドラマの英語劇でも役を演じたように。それとも、アメリカで資産運用をやってるMorgan Stanleyでフィナンシャルアドバイザーとして資産運用のアドバイスをやるってのはどうだい?

(Charles Schwabというアメリカの証券会社の宣伝にモデルとして起用された時の写真、2015年)

また、この下記のリンクで、日本のテレビで流れたクリーンクリーンPCのコマーシャルが見れると思いますので、ご興味のある方はご覧ください。
https://youtu.be/9HHpmlWGHzY

これからも困難な事にぶつかった時は、自分を強く鍛える試練だと心に期して勇敢に立ち向かっていってほしい。どんな時も決して自分の夢や理想に折り合いをつけてはダメだ。絶対に「まあ、いいか」は自分に対して決して言ってはいけない。 

感化された人々
それから、自分が尊敬する人を見習い、その人たちに近づく努力を怠わらない事も大切だと思うよ。たとえ歴史上の人物でもいいし尊敬する人や啓発される人の事を色々な文献で学んだり、YouTubeでその人の人生観を垣間見たり、その人に会いに行ったりして、どんな状況でどんな決断をしたか、そしてどんなものの見方、考え方、価値観でその決断をしたかを研究することで自分に取り入れるべき事、学ぶ事が見えてくるんじゃないかな?

大学時代のヒーロー
英語の達人と呼ばれてる人達がその対象だったけかな。当時、尊敬する西山千先生や田崎清忠先生を大学に招請して講演会をESS主催で行ったじゃないか?自分が尊敬する人達と接する事で感化され、考え方、生き方を学び、自分自身に還元して自分を高める努力をしていくことだよね。

社会人になってからのヒーロー
歴史を作ってきた優れた人々や事業で身を興してきた人や強い個性を持った人達がヒーローになると思うよ。そして、彼らに共通している事は自身の信念、思想を生き切ってきた人達だね。経営者では、松下幸之助さん、稲盛さん、柳井さん、永守さんとか、Steve JobsWarren Buffett,  Jamie Dimonかな。

Jamie Dimon, JPMorgan Chase Chairman & CEO, に顧客を紹介している私です。2005年) 

日々、彼らを見習って少しでも理想像に近づくように日頃から自分を高める努力、研鑽を続けていってほしい。 ESSでもそうやって、同じ気持ちを抱いている同志、仲間と英語の研鑽に励みながら、喧々諤々とクラブはどうあるべきかなんて夜を徹して語ってたよね。

キミを取り巻く人々
それから、周りの人々に感謝することを心がけることも大事だと思うよ。キミは今までの人生を結構、一人で頑張ってやってきたと思ってるかもしれないけど、必ずキミを助けてくれている人々が周りにいたはずだ。
実際、ESSでも何事に対処するにしてもいつも周りの同志が協力して皆でクラブを盛り立てていったじゃないか?いつの時も周りの人々への感謝の気持ちを忘れないように心がけることが大切だよね。

家族に対して
心から家族、子供たちに感謝し愛することだよ。そして、子供に対しては自分の言動に責任を持たせ、間違いを自分で反省させ、子供に寛容な心で接していれば、まっすぐ育っていってくれるよ。 キミを支えてくれる家族の為にもっと素晴らしい人間になろうと思うじゃないか。

(数年前の家族写真、上段左から大志、私、下段左から健司、シルビア、誠司、祐貴)

今の私からあの頃のキミへ
大学を卒業しあっという間に40年(本当に?)になろうとしてる今、あの時のキミに会ったら何というかな?月並みな事を言うようだけど「時間と周囲の人々を大切に、そして健康に留意して、また次の夢の実現に向けて日々精進しよう」かな。過ぎ去った時は戻らないし、確実に時間は流れていって、しかも生きてる時間は有限なんだよね。関西外大を卒業したのが昨日のように思えるけど、時はまさしく光陰矢の如しだから、立ち止まってる暇はないんじゃないかな。

次なる夢へ
いくつになっても次から次へと夢を描いていって、そしてより大きな、より難しいそして社会に新たな価値を産みだす夢を一つ一つ現実にしていって「いつでも次のさらなるより大きな夢を追い続けてるキミ」であって欲しい。

今考えている事
これまでの知見を活かして社会へ還元していく事かな。今までの自分は、唯々その時々に描いていた夢に対して自分の納得する道を成り行きに任せて選んできただけだけど、こんな自分でも大学や会社の後輩、今の社会に還元できる知識、経験があると思って少しずつでも自分にできることをやっていく事かな。あまり現在抱いている夢を語りだすと長くなるのでここでは具体的には語らないけど。。。

その夢がたとえ儚い夢であっても。。。
ロバートブラウニングの言葉にあるじゃないか ”Tis not what man Does which exalts him, but what man Would do!” 「人間の真価を高めるのは、その人がなにを為してるかではなく、なにを為そうとしているかだ」ってさ。
追記:私の略歴についてはこの下記のLinkedInのリンクをご覧下さい。
linkedin.com/in/kojihosokawa
この手記を最後まで読んで頂き有難うございます。またこの機会を与えて下さった水野会長、並びにEFEL会の皆様方に感謝しております。読後のご感想、コメント、ご質問、叱咤、激励、現役時代のエピソード等々、何なりとお気づきの点がございましたらご遠慮なく下記のメールアドレスまでご連絡下さい。
また、同窓生で私がクラブ在籍中に交流のあった方、或いは、ご子息や知り合いの方で将来アメリカでの生活、就職をご希望されておられる方で相談したい方がいらっしゃれば、下記のメールアドレス宛ご遠慮なくご連絡下さい。この機会に旧交を暖めたく、また私の知見を何らかの形で少しでも還元したく思っておりますので、時間はかかるかも知れませんがご返事致しますので。
koji.hosokawa@gmail.com

それでは皆様、お目にかかれるまでHave a Nice Dream!

細川幸治